日本酒蔵の四季

日本には四季があります。

そして、日本酒というのはどのような環境で造られたかによって、味や香りが変化するのです。ですから、日本酒造りを行う時期というのは、重要なポイントになります。

 

現在では、一部の酒蔵で「四季醸造」が行われています。「四季醸造」とは言葉の通り、四季を通して「醸造」すること。つまり一年中酒造りを行うこと指します。ですが、この「四季醸造」を行うには、非常にコストがかかります(その理由については後に説明します)。ですから、多くの酒蔵では、冬場に酒を仕込む「寒造り」の日本酒造りが主流です。

ちなみに、通常の酒蔵では10月~4月位までが酒造りの期間になります。もし、酒造りの見学をしたい場合には、この時期に行きたい酒蔵のHP等で、酒造見学の可否を調べておくとスムーズでしょう。

 

江戸時代の初期頃までは、酒造りというのは、「四季醸造」の酒造りが一般的でした。こうして造られた日本酒は、品質が安定せず、問題のあるお酒も多くあったそうです。そんな中、当時最も酒造技術が進んでいた伊丹で、寒酒の仕込みを改良した「寒造り」の方法が開発、確立されたことで、安定して質のいい日本酒を造れるようになったのです。

 

「寒造り」の大きなメリットは冬の寒さを利用することによって、蒸米を冷やした状態にして仕込めることにあります。酵母の働きによってアルコール発酵をして日本酒ができる過程の中で発生する「発酵熱」という熱は、外気の冷たい冬場でなければ抑えづらいからです。「四季醸造」は非常にコストがかかるという理由もここにあります。つまり、現在で言えば、室内において「発酵熱」を抑える室温を保つということが前提になるからです。

ちなみに、上記と同様のことが米麹を使用している焼酎にも言えます。

 

BYについて

酒造りの世界においての一年は、「酒造年度」(醸造年度ともいう)と呼ばれます。BYとは、「Brewery Year」の略です。「Brewery」すなわち「酒造」の「年度」「Year」ということです。

毎年、7月1日から翌年の6月30日までの1年間がその酒蔵のBYということになります。

前述した「寒造り」自体は、発酵の温度管理のしやすい11月~翌年3月までの5か月程度行われます(近年では5月位まで、都合7か月程度行う場合も)。とはいえ、全ての酒蔵が「寒造り」を行っている訳ではなく、「四季醸造」の酒蔵もあれば、9月終わり頃から、酒造りを始める酒蔵も多々あります。

 

酒蔵にお出かけする場合

お酒がとても好きな方ですと、好きな銘柄を造っている酒蔵に直接見に行く。ということも珍しくありません。

通常の酒蔵ですと、上述した通り、10月頃~3月頃までが酒造りの期間となっていますので、酒造りそのものを見学したい場合は、この辺りの時期に行くことをオススメします。

とはいえ、何も連絡を入れずに直接訪問しても、歓待されることはまず期待できません。酒蔵はお酒造りの期間は、本当に寝る間も惜しんで働かれています。事前にHP等で酒造見学の可否を調べ、酒造のレギュレーションに沿って見学に行くといいでしょう。

なお、その酒蔵のHPがない場合や、観光旅行のついでに見学したい場合は、各県の酒造組合のHPを見るといいでしょう。大抵の各県の酒造組合のHPには、酒造見学の可否や特記事項などがのっているものだからです。

酒造りの時期以外でも、酒造見学に行く場合は、事前のチェックと連絡を心がけましょう。

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