賞味期限について

「日本酒に賞味期限はあるのでしょうか?」時々、聞かれる質問です。

お酒を好きな人ですと、余り気にせずにポンポンと瓶を空けていくことができますが、そこまで家でお酒を飲まない人ですと、一瓶あけるのは難しいかもしれません。

BY(Brewery Year)と、場合により瓶詰めされた日や、出荷された日が記載されている場合もありますが、賞味期限は書かれていません。そのため、気になる方が多いのでしょう。

 

結論からいえば、日本酒に賞味期限というものは、基本的にありません。とはいえ、一年や二年、冷蔵庫の中で放置していれば味は変わってしまいます。

 

一般的に、熟成酒というのは瓶詰めされた状態で冷蔵保存して、熟成を進めるので、なるべく美味しく飲みたいということであれば、なるべく速やかに飲んでしまうことをオススメします。

 

開栓後の対応

一度開栓した日本酒は、空気に触れて徐々に変化していきます。

これは、酸化と言われ忌避される傾向にありますが、必ずしも悪い点だけではありません。日本酒は空気に触れることによって、開いていきます。ワインでもそうですが、開栓して空気に触れさせることによって、硬さがとれ、より開いた味わいに変化していくこともあります。もちろん、単純に酸化して美味しくなくなっていくこともありますが。

 

この見極めは、非常に難しく、こうだからこうと中々言えません。可能であれば、買う際に酒屋さんに聞いておくといいでしょう。あるいは、注いだお酒を1時間ほど置いてみて味わってみるのもいいかもしれません。

お酒を置いておくと味が変化しています。美味しくなっていれば、開栓した状態で冷蔵庫で2~3日保存していれば自然と開いて丁度良い味わいになります。

とはいえ、基本的には開栓後は冷蔵庫で保存し、なるべく早めに飲むことをオススメします。

 

また、一升瓶等を頂いた場合は、軽く煮沸して清潔にした500mlのペットボトルに移してしまうのもいいでしょう。500ml一杯まで移せば、空気に触れないので、酸化もしにくくなります。

 

四合瓶で余り開かせたくない場合は、ワイン用の酸化防止の機械を使ってみるのもいいですが、今ですと、デンソーが出している日本酒セーバーを使ってみるのもいいでしょう。

最後に

保存の際の注意点としては、必ず冷蔵しておくことです。特に、生酒の場合ですと、冷蔵庫での保存は必須です。

実は、冷蔵庫にいれても完全に変化を止めることはできません。もちろん、半年程度で大きく変化するということもありませんが、半年もすれば多少の変化が起こります。

酒屋さんの保存設備

完全に変化させない方法は、-8度程度で保存することです。-8度程度になると日本酒の酵素が活動を停止させるため、味の変化が全く起きなくなります。もちろん、-8度での保存は、一般の家庭では非常に難しいものです。ですので、もしお酒を頂いたなら速やかに飲んでしまうのがいいでしょう。

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