蔵元の紹介 Brewery's data

奥田酒造

千代にあやなすこの一滴。 延宝年間創業。 三百有余年の長きにわたって酒造りに精魂込めてきた 代々の当主・重右衛門の頑固なまでの意気込みが感じられる銘酒の数々。

  • 代表者: 奥田 重裕
  • 本社所在地: 〒019-2411 秋田県大仙市協和境字境113番地
  • 電話番号: 018-892-3001
  • 創業: 延宝年間(1673年頃)
  • 公式HP

brewery profile 蔵元について・受賞歴など

蔵の沿革・歴史

この地を酒造りに最適な所と定め、延宝年間に創業。以来、代々重右衛門を名乗る当主は十八代目を数えるまでとなりました。地元に根付いた長い歴史と定評のある旨さで、親から子へ子から孫へと大仙市内、協和の地酒として親しまれ愛飲されています。

銘柄の由来

若葉と清流

初代蔵元が、初夏の緑美しい山々を見て、「若葉映える 四方の山々千代緑」と一句詠い、それが酒銘となったといわれれいます。

蔵自慢

酒蔵

戌辰戦争での家屋の焼失などがあり、現在の蔵は大正時代に建築したもので、長方形の大きな石の基礎の上に木造白壁の建物をのせた昔ながらの蔵の佇まいを見せています。また、その側にある井戸は創業以来現役で、今でも奥羽山糸の清冽な伏流水で造り全ての水を賄っています。 当蔵は、毎年杜氏を含めた6人の職人集団が秋田県山内村より蔵人として冬季に入り、常用の4人とチームを組んで酒造りにかかります。小さな蔵なりにチームワークのとれた働きぶりで、愛情のこもった手造りの酒を醸し出しています。特に酒造りで一番大事とされている麹は、当蔵に勤続30年以上の麹屋が“千代緑”の味を大切に守っています。

杜氏のご紹介

現在、当蔵では年間1400石ほどの清酒を製造しております。石数は少ないのですが、その分、全ての酒にきめ細かな配慮ができ、ご愛飲いただく方々 に十分納得していただけるお酒が出来ると信じております。特に、特定名酒の主力となっている純米吟醸原酒は、年々多くの支持をいただいておりますが、ますますその旨みに磨きをかけ、広く皆様にお引き立ていただくよう努力してゆく所存でおります。

01 家つき酵母

家つき酵母

お酒の香味は、主に仕込に使われる米・酵母・水に左右されます。このうち酵母については、現在各蔵元や研究機関等で純粋培養された酵母を使った仕込が一般的で、千代緑では秋田流花酵母(AK-1)、協会9号酵母を主に使用しています。しかし同じ品種の米、同じ酵母で仕込んでも各蔵によって香味の違いがでてきます。 酵母菌は自然の中に浮遊したり、果実や花の蜜に生息していますが、酒蔵の天井や梁、土壁には昔から蔵に住みついている『家つき酵母』がいます。明治時代までは自然にこの家つき酵母が米を仕込んだ桶に入って繁殖するのを待って酒造りをしていました。そのため蔵によって異なる家つき酵母がその蔵独特の香りと味を醸しだし、良い酒ができると家つき酵母はまるで神様のような存在でした。今では純粋培養の酵母を大量にタンクに入れて仕込みますので、安定した品質の酒ができますが、そのタンクに家つき酵母が入り込み、その蔵特有の香味を生みだしています。 千代緑の仕込蔵は創業の三百五十年ほど前より幾度か建替えられ、現在の仕込蔵は九十年余の時を経ておりますが、その間ずっと、蔵人と代を重ねた『家つき酵母』の協同作業によって千代緑を醸し続けてきました。千代緑のやさしくおだやかな味わいの酒質は、今後もこの『家つき酵母』によって引き継がれてゆきます。

02 瓶燗火入れ(びんかんひいれ)

酒造りの様子

お酒は通常『火入れ』という工程を経て店頭に並びます(生酒を除く)。これはお酒の香り・味を安定させ、おいしいままで長期に保存できるようにするためで、お酒を約65度で15分程度加熱し、これによりお酒に入った雑菌を死滅させるとともに、お酒に含まれる酵素の働きを止めます。昔は大釜でお酒を煮て殺菌し樽に詰めていましたが、今は熱交換器を通して短時間にお酒の温度を上げて火入れ殺菌をしているようです。 しかし、日本酒を含む醸造酒(ワイン・ビールなど)は極端な温度変化に弱いお酒です。そのために日本酒の造り・貯蔵は昔から内部の温度変化が少ない土壁の蔵で行ってきましたし、ワインの貯蔵はセラーを使って温度管理をしています。 そこで千代緑では、全てのお酒を火入れの時の急激な温度変化でお酒の風味を壊さないよう、お酒を詰めたビンを水を張った釜に並べて熱を加え、徐々に65度まで水温を上げていく『瓶燗火入れ』を行っております。熱交換器を通した後ビン詰めする方法と比べ人手と時間が掛かりますが、火入れ後のお酒が外気と触れないのでお酒の香味成分の散逸を最小限にとどめ酒質を壊さず、美味しい状態でお客様のお手元にお届けするための一手間と考えております。

03 美素秋田(みすあきた)造り

櫂入れの様子

2016年10月より「秋田の日本酒で乾杯!」キャンペーンモデルに就任した久杉香菜さん(くすぎかな/所属:有限会社ガーラ・アマノ)がプロデュースを行い、当蔵が全面協力をし、オリジナル日本酒「美素秋田」造りプロジェクトを実施しました。 「美素秋田(みすあきた)」と言うネーミングは、久杉さんにより命名され、その由来は、秋田のお酒は「秋田美人の“素”」という、久杉さんの思いが込められています。 また、ラベルは、ミス・ユニバース・ジャパン全国大会でタニタ特別賞を受賞した久杉さんが、大会に出場した際に出場者全員が下げる「サッシュ」(たすき)をイメージしており、秋田美人をコンセプトとしています。 お酒のコンセプト、ネーミング、ラベルデザイン、瓶のセレクトなど、すべてをプロデュースしていただきました。 また、実際に櫂入れやしぼり作業も行なっていただき、ラベル貼りなどもしていただきました。

美素秋田完成の様子

「美素秋田」は、原料米は、秋田県産米の「美山錦」、酵母は、「蔵付分離酵母MS3」で仕込み、しぼりたての中汲みを直詰めした、微炭酸ですっきりとした味わいのお酒となり、若い女性でも気軽に楽しめる日本酒となりました。 また、2016年7月には、同3月に発表されたばかりの秋田県のオリジナル新酵母「AKITA雪国酵母(UT-1)」を使用し、久杉香菜さんとのコラボでは3本目となる「美素秋田 夏限定」を醸造しました。「AKITA雪国酵母」の特徴である、時間が経っても風味が変化しにくく、フルーティで酸味のある日本酒に仕上がりました。 このコラボは、今後も継続していきます。

japanese sake lineup 蔵元が出しているお酒

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