西平酒造
奄美の豊富な天然水と良質な黒糖と国産の米を原料に伝統的なかめ仕込み常圧蒸留の製法を守り、
こだわりの奄美黒糖焼酎を製造しています。
代表銘柄は「加那(かな)」と「珊瑚(さんご)」。
長期貯蔵の古酒「加那伝説」シリーズ等、限定商品も人気です。
この蔵元について BREWERY'S DATA
代表者 | 西平 功 |
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本社所在地 | 〒894-0012 鹿児島県奄美市名瀬小俣町11-21 |
電話番号 | |
公式HP | https://www.kana-sango.jp/ |
brewery profile 蔵元について・受賞歴など
初代・西平守俊が、昭和2年、喜界島にて創業
妻のトミが初代杜氏となり、泡盛の酒造場として事業が始まります。終戦後、奄美大島の現在地へ移転しました。戦中戦後に泡盛の原料となる米が極度に不足したことから地元で手に入る黒糖を使用して焼酎を造るようになり、現在の形に至りました。
アメリカ軍政下の昭和27年「巴麦酒株式会社」を設立し、本土との交易が途絶えた中でビールやサイダー、乳酸飲料など、島民の求める嗜好品の製造なども手掛けました。しかし、奄美群島の日本復帰と共に「トモエビール」は数年で姿を消しました。
造りは伝統を大切にしています
伝統の三段仕込み法は、初代杜氏だった祖母より伝わるやり方。麹を一次仕込みした甕に二次で「半麹」と呼ばれる発酵時間が半分の麹を加え、三次で溶かした黒糖を合わせホーロータンクに仕込む。手間はかかるが、糖化がゆっくりと進むことで麹の旨味が引き出され、ふくよかな香りと味わいを生みます。
蒸留後は冷却濾過を行わず、じっくりと時間をかけて、時と共にタンクに浮いてくる油脂分を何度も手で丁寧に取り除く。すると、どっしりとした味わいが生まれます。敢えて取り過ぎずに残した原酒の雑味が長期貯蔵によって香り豊かに花開き、アルコールの角が取れた円やかな味わいに仕上がるのです。
『珊瑚』は長蔵期間1年以上、『加那』は更に樽に1年入れて計2年の時間が必要です。
樫樽で貯蔵された黒糖焼酎
業界に先駆けて始めた樫樽貯蔵の「加那」は、父・守正氏の代から続くロングセラー銘柄。樫樽を貯蔵する「蔵ふと村」は、元々大島紬の工場だった建物を改装し貯蔵庫兼音楽ホールとして活用している。
中に入ると樫樽80丁が両脇に並び、ひんやりとした空気が焼酎の甘い香りで満たされています。焼酎の貯蔵に向くだけでなく音響も良いこのホールでは、これまでに島唄やクラシック、津軽三味線など、様々なジャンルのアーティストがライブや録音を行い樽にサインが残っています。